活動報告

『話を聴いてもらう場所』❷

2016/06/15

一方で、こんな声もあります。「親の会には、できれば参加したいと思っています。でも、初対面で、しかも複数の人たちの前で、自分の気持ちを打ち明けることには抵抗があるし、非常に勇気が必要です」

 

確かに、その通りです。人前で話し慣れた方でなければ、複数の見知らぬ人前で緊張するのが普通です。そのうえ、非常にプライベートな内容を打ち明けるわけですから、勇気が必要なのは当然です。

 

このような状況で話すこと自体、おそらく多くの人にとっては初めての経験かもしれません。したがって、「親の会」の参加に対して躊躇されることは、むしろ自然な感じがします。

 

不登校で悩んでいる親御さんの全体数のうち、どれだけの割合の方が「親の会」に足を運ばれているでしょうか?正確な数字は分かりませんが、かなり少数派であることは間違いありません。

 

ここで思うことは、「多様な学びの選択肢があって良いのと同様に、『話を聴いてもらう場所』においても多様な選択ができたほうが、多くの人たちにとって望ましいのではないか?」ということです。それぞれに合った『話を聴いてもらう場所』の形があってもいいはずです。

 

続く。

 

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『話を聴いてもらう場所』❶

2016/06/14

学校に通えなくなった後、家庭の中で不登校に関する話をしようとしても、親子だとつい感情的になってしまい、中途半端に話が終わってしまったことはありませんか?それが繰り返されてしまうと、話し合いを持つ機会さえなくなり、親子関係がギクシャクし、顔を合わせても当たり障りのない会話に終始してしまいがちになります。

 

実際、「不登校が原因で会話が減り、親子関係が希薄になった気がする」という声を聞きます。また、「お互いに腹を割って話す機会をなかなか持てず、関係を修復するまでに長い年月を要した。もっと早く修復する機会があれば良かった」という声も聞かれます。

 

不登校になったときに一番大切なことは、「一人で悩まず、信頼できる誰かに、中立な立場で、じっくり話を聴いてもらう場所を持つこと」です。親も子供も、じっくりと話を聴いてもらえれば、気持ちが整理され、前向きになりやすいです。

 

親の話を聴いてもらう場所として、代表的なものが「親の会」です。「親の会」には、現在悩まれている方や、過去に悩まれた方もいらっしゃいます。そのため、話を聴いてもらえることはもちろん、いろいろな方の事例を聴き、勇気付けられることも大きなメリットの一つです。初めての参加者からは、「いろいろ考え方があることに気づき、気持ちが楽になった」「もっと早く参加すれば良かった」という声が多く聞かれます。

 

続く。

 

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来週開催される「親の会」のご案内

2016/06/13

来週23日の木曜日に、津幡町で発達障害児の親の会クローバーが開かれます。

 

あたたかい雰囲気で、親身になって話を聴いて頂ける会です。初めて参加される方も、安心して話すことができます。

 

無料で参加できますので、津幡町以外の方もお気軽にご参加ください。

 
6月23日(木)

津幡町発達障害児の親の会 クローバー


場所:石川県河北郡津幡町加賀爪二3番地 津幡町役場となり福祉センター1階相談室
時間:午前10〜12時
会費:無料ですが、一人一つお菓子を持参
電話:076-288-6276


備考:当日参加OKです

 

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また、来週25日の土曜日に、「おーぷんはうす」の定例会が開かれます。当日参加もOKです。駐車場など、詳細は電話にてご確認ください。

 

あたたかく気さくな雰囲気の親の会です。お茶やお菓子を囲みながら、ゆったりと話を聴いてもらうことで気持ちにゆとりが生まれます。

 

ぜひお気軽にご参加ください。

 

6月25日(土)


おーぷんはうす 定例会


場所:金沢市笠市町10-9 サンフレッシュ笠市101


時間:午後2〜6時


会費:500円


電話:090-5175-5432

 

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書籍案内 『そよ風の手紙』

2016/06/12

この本には、ごくふつうのサラリーマンだった父と自閉症の息子・りょうま君の18年間が書かれています。

 
「自閉症」とあるので、障害者やその家族向けに書かれている本と思われるかもしれませんが、この本を読み進めていくうちに、「相手の立場に立って思いやること」の大切さが非常によく伝わってきます。

 

不登校になった子供や生徒に対して、「なぜ、みんなと同じように学校に行けないの?」と、つい口にしてしまいがちになるかもしれません。

 

しかし、それは学校へ当たり前に行ける人達から見た身勝手な常識だと言えます。ある意味、とても残酷な言葉です。

 

実際、このような身勝手な常識が、障害者や不登校の世界だけに存在するわけではありません。会社や家庭、近所や親戚、夫婦や友人との人間関係など、一般の世界にもあふれています。

 

相手の気持ちを完全には理解できないとしても、理解しようと努力する気持ちを持つことの大切さを、著者である新保さんの日々の生活を通して学べる素敵な一冊です。

 

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私立高校のご紹介❶ 北陸学院高校

2016/06/11

来月7月下旬〜9月下旬にかけて、石川県の各高校で体験入学が順次行われます。ここでは、石川県の私立高校情報を数回に分けてお伝えしていきたいと思います。

 

石川県では、毎年1月末〜2月初めに私立高校入試が行われます。石川県の場合、一般的に公立高校のすべり止めとして受験される生徒がほとんどです。

 

公立と私立で大きな違いの一つは学費です。公立より高額なのは仕方がないですが、成績に応じて奨学金を得ることができたり、入試の合計点によっては3年間授業料が免除になる学校もあります。その他、私立高校独自の魅力的な部分も多いので、体験入学がもうすぐ始まるこの時期に、ぜひ知って頂きたいです。

 

 

 
◎北陸学院高校

 

北陸学院高校は、近年の人気UPより生徒数が増加しています。2011年度の入学者数が156名だったのに対して、2016年度は245名と約90名増えています。もともと女子生徒が多いイメージのある学校でしたが、ここ数年で男子生徒数が増えています。また、男子バスケ部は、去年今年と2年連続で石川県高校総体で優勝し、北陸学院の男子のイメージを強いものにしています。

 

合格ラインに関しては、特別進学コースは300点以上、総合進学コースは210点以上となっています。スカラシップに関しては、いずれのコースも入試400点以上で3年間授業料無料になります。

 

入試における優遇措置は、一般入試において、専願の場合のみ入試合計点に20点が加算されます。推薦入試においての優遇措置もありますが、ここでは省略させて頂きます。

 

推薦入試制度を積極的に活用し、同志社大学・関西学院大学・青山学院大学など、有名難関私立大学に数多くの指定校推薦枠を持っていることも大きな魅力の一つです。

 

教室環境においては、2014年から全クラスに電子黒板を導入して、最先端の授業を行っています。

 

体験入学は7月29日(金)です!

 

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不登校 Q&A

2016/06/10

21.「私の息子は自慢の息子でした。小さい頃から、成績は優秀で、スポーツも陸上の長距離で県大会優勝し、誰からも好かれる存在で生徒会の役員も務めました。もちろん、親にも反抗することはありませんでした。『将来は医者になることが夢』と話していたので、周囲は期待していました。親バカかもしれませんが、どんなことでも真面目に取り組む優秀な息子だったのです。ところが、中学3年の夏休みが終わり、2学期が始まる頃から学校に全く行かなくなったのです。以前のような笑顔も見られず、私たちとも会話をしなくなりました。どうしてこんな状態になってしまったのか全く分からず、ずっと混乱しています。息子にいったい何が起こったのでしょうか?息子をどのように理解すればいいのでしょうか?」

 

 

小さい頃からすべての分野で優秀な息子さんで、周囲から期待されていたんですね。どんなことにも真面目に取り組む、責任感の強い頑張り屋さんだったことを考えると、かなり疲れがたまっていたのだと思います。

 

小さい頃から手がかからず、成長しても反抗しない子供は、確かに周囲からは評判が良く、出した結果に対して、ほめられて育ちます。しかし、周囲からの期待に応え、結果を出し続けようと相当な努力を重ねているので、精神面での疲労がかなり蓄積しています。今は、とにかく休ませるべきです。

 

真面目な性格というのですから、おそらくギリギリまで努力し続けて倒れこんでしまった結果の不登校だと思います。余力のエネルギーは残っていないでしょう。まずは、親御さんとの会話を以前のようにできるまで、心身ともに休ませることが第一です。

 

『せっかく今まで頑張ってきたのに、もったいないよ』『もう少し頑張ってみたらどう?』『あんただったら乗り越えられるよ』などと決して言ってはいけません。『今まで頑張ってきたのに全然認めてくれない。こんなに疲れているのにまだ頑張らせるつもりか』と、さらに落ち込み、親に対して絶望する可能性が高くなります。

 

今、息子さんは、『もはや優秀ではなくなり自慢の息子でなくなった自分に対し、親は今まで通り愛してくれるのだろうか?』と不安に感じているかもしれません。まずは、『これまで本当によく頑張ってきたね』と、息子さんを認めてください。出した【結果】だけではなく、今まで努力してきた【過程】を認めることが大切です。

 

結果を出すことの大切さは否定しません。しかし一方で、結果だけを優先し過ぎると、このように倒れるまで、動けなくなるまでの努力をしてしまいがちになります。

 

今回はたまたま中学3年で不登校になりましたが、高校や大学で不登校になったり、社会人になって会社に行けなくなる方もいらっしゃいます。結果だけでなく、その過程もバランスよく認めてほめることが、安定した持続性のある生き方をするために必要なのです。

 

今後は、これまでできなかった時間の使い方をするのはどうですか?例えば、料理や映画、ゲームや旅行、サイクリングなど一緒に共有して楽しめるものが良いかもしれません。たとえ優等生でなくなっても、普段の生活の中で、親が明るく笑顔で自分に接してくれたら、息子さんは心の底から安心して、ありのままの自分を受け容れることができます。そして、いずれ十分に回復すれば、新しい自分の力で次の一歩を歩き出すでしょう。

 

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イベントのお知らせ

2016/06/09

今週末、6月11日・12日に東京おもちゃショー2016が開催されます。

 

たくさんのおもちゃに触れて、「おもちゃの楽しさ」を体感できるので、子供だけでなく、大人も楽しめます。また、たくさんの体験教室やステージショーも大きな魅力です!

 

ふだんは家で閉じこもりがちの方も、「おもちゃ」の響きで外に出るきっかけになるかもしれません。ご家族で出かけてみてはいかがでしょうか?

 

 

 

東京おもちゃショー2016

INTERNATIONAL TOKYO TOY SHOW 2016

 

 

【 一般公開(パブリックデー) 】
会期 : 2016/6/11(土)9:00~17:00    
6/12(日)9:00~16:00

 

会場:東京ビッグサイト 西1~4ホール 東京都江東区有明 3-11-1

 

お問合せ :東京おもちゃショー2016事務局

 

TEL:03-5530-1685

 

受付時間:8:00~18:00
MAIL:toyshow2016@toys.or.jp

 

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『居場所』❷

2016/06/08

親の視点からは、長時間のゲームや動画の視聴こそが、昼夜逆転を引き起こし、不登校の長期化を招くものに見えるかもしれません。「ゲームをしたりアニメの動画を見るエネルギーがあるなら学校へ行けばいいのに」と思われる方もいらっしゃるでしょう。

 

でも、「エネルギーがあるからゲームをしたり動画を観たりするのではなく、エネルギーがないからゲームや動画でエネルギーを充電している」のです。子供自身にとっては、なくてはならない大切な居場所であり命綱です。

 

まずは、その小さな居場所で充足感を感じ、エネルギーがたまれば、そこを足場にして居場所の数は徐々に増えていきます。部屋からリビング、リビングから公園や友人の家、適応指導教室やフリースクール、ゲームやアニメの世界だけでなく、それ以外にも関心が出てきます。

 

したがって、不登校直後に好きなゲームやアニメを一方的に取り上げられてしまうと、子供にとっての心の拠り所となるべき居場所を失ってしまうことになります。その結果、親に対して反抗し暴れる場合もあれば、家族とほとんど会話をしなくなり、自分の部屋から一歩も出なくなる場合もあります。

 

重要なのは、「エネルギー不足の子供にとって必要な居場所」の意味を正しく理解することです。「親にとって」ではなく、「子供にとって」安心できる居場所を尊重し認めることこそが、 子供の気持ちに寄り添うことになり、不登校の長期化を防ぐことにつながります。

 

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『居場所』❶

2016/06/07

子供が不登校になると、学校以外の居場所を探す親御さんは少なくありません。学校へ通えなくなっても、適応指導教室などに通わせることができれば、親としてとりあえず安心できるのかもしれません。

 

「決まった時間に決まった場所に通えば、生活のリズムを保てる」「家にずっといると、不登校が長引くのではと心配になる」といった声はよく聞きます。

 

しかし、実際に学校へ通えなくなった後、すぐに家の外へ出て行ける子供は多くありません。外へ出るためのエネルギーが不足しているからです。それでも、学校や親に指定された居場所(適応指導教室など)に、残り少ないエネルギーをふりしぼり通おうとします。最悪なのは、学校に引き続いてそこも通えなくなったとき、さらに自信を失うことです。

 

このように、不登校になった直後の、学校や親が主導になる居場所探しは、すでに疲れている子供をさらに追い込み、不登校の長期化を招きかねません。そんな状況で、子供にとっての居場所はどこでしょうか?

 

例えば、自分の部屋、ベッドや押入れ、自宅のリビングなどの空間に加え、ゲームやアニメの世界も居場所になり得ます。その人によって、一番価値のある場所が居場所になるのです。不登校直後は、自分の居場所にいることで安全や安心を感じ、回復することができます。

 

続く。

 

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流行りのゲーム・アニメ❶ スプラトゥーン

2016/06/06

去年ぐらいから、生徒たちに「最近好きなことは?」「やってて面白いことは?」と聞くと、よく出てくる答えの一つに『スプラトゥーン』があります。

 

『スプラトゥーン』とは、2015年5月に任天堂から発売されたWii U専用のシューティング(撃ち合い)ゲームです。ひと言で言うと、ナワバリ(陣地)を競うゲームで、色の異なる4対4の2チームに分かれて、最終的に塗った面積が多い方が勝ち、というシンプルなルールになっています。

 

生徒たちは、「インクをビチャビチャ塗ること自体が快感!」「音楽・デザインのセンスが素晴らしい」などと感想を言います。

 

「最近のゲームはとにかくリアル過ぎて、撃ち合うゲームは残酷だから、子供に買い与えるのはちょっと。。。」と思われている親御さんは結構いるかもしれません。

 

しかし、そんな親御さんから見ても、スプラトゥーンの「インクの撃ち合い」「殺し合いより塗り合い」っていう設定は非常に受け入れやすく感じるでしょう。この点から、ゲーム全体を通して、親御さん目線に対する配慮もしっかりなされているゲームだと言えます。

 

「安心して子供に買い与えられるオモチャ」という部分があったからこそ、間口が広がり人気が高まっていったのではないでしょうか。

 

一方で、「そんな優等生なゲームだから、低刺激で退屈なゲームになっているか?」というとそんな事はありません。操作していて楽しいしかけ、ゲーム以外の場所でも聞きたくなる魅力的な音楽、「イカ」や「タコ」など海の生物をメインに据えたユニークなデザインは、プレイヤーを強力にひきつけます。

 

「撃つ・塗る」といった基本操作に爽快感が塗りこまれており、「プレイしていて圧倒的に気持ちいい」というプレイヤーの印象を上手に引き出せているゲームです。

 

機会があれば、子供と一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか?子供以上に親がハマるかもしれません。

 

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