心のうぶ毛

心のうぶ毛❷

2016/12/22

うぶ毛は「産毛」と書くように、産まれた時から生えている柔らかい毛です。大人の顔などにも、うっすらと生えています。

 

うぶ毛には、外の気温の変化や、雑菌類や風邪のウイルスなど、肌にくっつくことで体内に入ろうとする外的刺激から身体を保護するという、非常に大切な役割があります。

 

「心のうぶ毛」も、目に見えるうぶ毛と同じように、私たちの心を柔らかく包んでくれています。

 

「心のうぶ毛」を擦り切らしながら学校に通い続けると、敏感な生徒さんの一部は通うことが困難になり、不登校になってしまいます。

 

学校や社会に適応するためには、他者との間に生じるであろう、多くの摩擦をやり過ごさなければなりません。そのためには、徐々にですが、ある程度は図太く鈍感になっていくことが求められます。

 

つまり、「心のうぶ毛」の良さを保ちながらも、少しずつ図太くなるという状態に達するために、「『敏感で細い』と『鈍感で太い』の白か黒か?」ではなく、その間の『敏感で図太い』のグレーを目指す必要があります。

 

みんなの家庭教師は、生徒さん一人一人の「心のうぶ毛」を大切にし、それを感じ取りながら、向き合っていきたいと思います。そして、「心のうぶ毛」が擦り切れた生徒さんに対しては、その生徒本来の「心のうぶ毛」が回復するように、ていねいに接していきます。

 

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心のうぶ毛❶

2016/12/21

今回は『心のうぶ毛』という言葉をご紹介します。

 

これは、著名な精神科医である、中井久夫先生の書籍に書いてある言葉です。

 

「統合失調症」という病気をご存知でしょうか?

 

その症状は様々ですが、主に幻聴や妄想といった症状に悩まされ、医学が進歩した現在においても、明確な原因は分かっていない病気です。

 

この病気にかかると、回復に長い時間を要し、心身を激しく消耗してしまいます。そのうえ、根強く残る世間の偏見とも向き合わなければならない場合もあります。

 

中井先生は、人間のもつ繊細さやデリカシーといった感性を「心のうぶ毛」と表現しています。そして、統合失調症から回復する過程において、薬をただ事務的に飲んで治療するだけではなく、すり減った「心のうぶ毛」が回復するように「柔らかに治ってもらう」ことが大切だと書かれています。

 

また、中井先生は、「心のうぶ毛を喪失すること自体は、何も統合失調症と関係があるわけでなく、一般に生活している中においても、それを喪失する人は決して少なくない」と書かれています。

 

つまり、学校や会社でストレスフルな生活を送る現代社会において、「心のうぶ毛が擦り切れた人」もしくは「心のうぶ毛が擦り切れそうな人」は、数多く存在していると言えます。

 

続く。

 

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