活動報告

『居場所』❷

2016/06/08

親の視点からは、長時間のゲームや動画の視聴こそが、昼夜逆転を引き起こし、不登校の長期化を招くものに見えるかもしれません。「ゲームをしたりアニメの動画を見るエネルギーがあるなら学校へ行けばいいのに」と思われる方もいらっしゃるでしょう。

 

でも、「エネルギーがあるからゲームをしたり動画を観たりするのではなく、エネルギーがないからゲームや動画でエネルギーを充電している」のです。子供自身にとっては、なくてはならない大切な居場所であり命綱です。

 

まずは、その小さな居場所で充足感を感じ、エネルギーがたまれば、そこを足場にして居場所の数は徐々に増えていきます。部屋からリビング、リビングから公園や友人の家、適応指導教室やフリースクール、ゲームやアニメの世界だけでなく、それ以外にも関心が出てきます。

 

したがって、不登校直後に好きなゲームやアニメを一方的に取り上げられてしまうと、子供にとっての心の拠り所となるべき居場所を失ってしまうことになります。その結果、親に対して反抗し暴れる場合もあれば、家族とほとんど会話をしなくなり、自分の部屋から一歩も出なくなる場合もあります。

 

重要なのは、「エネルギー不足の子供にとって必要な居場所」の意味を正しく理解することです。「親にとって」ではなく、「子供にとって」安心できる居場所を尊重し認めることこそが、 子供の気持ちに寄り添うことになり、不登校の長期化を防ぐことにつながります。

 

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『居場所』❶

2016/06/07

子供が不登校になると、学校以外の居場所を探す親御さんは少なくありません。学校へ通えなくなっても、適応指導教室などに通わせることができれば、親としてとりあえず安心できるのかもしれません。

 

「決まった時間に決まった場所に通えば、生活のリズムを保てる」「家にずっといると、不登校が長引くのではと心配になる」といった声はよく聞きます。

 

しかし、実際に学校へ通えなくなった後、すぐに家の外へ出て行ける子供は多くありません。外へ出るためのエネルギーが不足しているからです。それでも、学校や親に指定された居場所(適応指導教室など)に、残り少ないエネルギーをふりしぼり通おうとします。最悪なのは、学校に引き続いてそこも通えなくなったとき、さらに自信を失うことです。

 

このように、不登校になった直後の、学校や親が主導になる居場所探しは、すでに疲れている子供をさらに追い込み、不登校の長期化を招きかねません。そんな状況で、子供にとっての居場所はどこでしょうか?

 

例えば、自分の部屋、ベッドや押入れ、自宅のリビングなどの空間に加え、ゲームやアニメの世界も居場所になり得ます。その人によって、一番価値のある場所が居場所になるのです。不登校直後は、自分の居場所にいることで安全や安心を感じ、回復することができます。

 

続く。

 

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流行りのゲーム・アニメ❶ スプラトゥーン

2016/06/06

去年ぐらいから、生徒たちに「最近好きなことは?」「やってて面白いことは?」と聞くと、よく出てくる答えの一つに『スプラトゥーン』があります。

 

『スプラトゥーン』とは、2015年5月に任天堂から発売されたWii U専用のシューティング(撃ち合い)ゲームです。ひと言で言うと、ナワバリ(陣地)を競うゲームで、色の異なる4対4の2チームに分かれて、最終的に塗った面積が多い方が勝ち、というシンプルなルールになっています。

 

生徒たちは、「インクをビチャビチャ塗ること自体が快感!」「音楽・デザインのセンスが素晴らしい」などと感想を言います。

 

「最近のゲームはとにかくリアル過ぎて、撃ち合うゲームは残酷だから、子供に買い与えるのはちょっと。。。」と思われている親御さんは結構いるかもしれません。

 

しかし、そんな親御さんから見ても、スプラトゥーンの「インクの撃ち合い」「殺し合いより塗り合い」っていう設定は非常に受け入れやすく感じるでしょう。この点から、ゲーム全体を通して、親御さん目線に対する配慮もしっかりなされているゲームだと言えます。

 

「安心して子供に買い与えられるオモチャ」という部分があったからこそ、間口が広がり人気が高まっていったのではないでしょうか。

 

一方で、「そんな優等生なゲームだから、低刺激で退屈なゲームになっているか?」というとそんな事はありません。操作していて楽しいしかけ、ゲーム以外の場所でも聞きたくなる魅力的な音楽、「イカ」や「タコ」など海の生物をメインに据えたユニークなデザインは、プレイヤーを強力にひきつけます。

 

「撃つ・塗る」といった基本操作に爽快感が塗りこまれており、「プレイしていて圧倒的に気持ちいい」というプレイヤーの印象を上手に引き出せているゲームです。

 

機会があれば、子供と一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか?子供以上に親がハマるかもしれません。

 

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来週開催される「親の会」のご案内

2016/06/05

来週は金沢市と小松市で「親の会」が開かれます。

 

金沢市の「おーぷんはうす」はお昼過ぎの時間帯に、小松市の「えいむ石川」は夜の時間帯に開催されます。

 

どちらの会も最近は10〜15名の参加があり、話をゆっくり聴いて頂けると同時に、いろいろな方の話も聴くことができるので、不登校とどう向き合っていけば良いかについて大変参考になります。

 

「おーぷんはうす」の特徴は、30年近く前から、不登校の子供さんと向き合ってきた経験豊かな方に話を聴いて頂けることです。多くの方の事例を聴けることで、不安な気持ちが和らぐかもしれません。また、親御さんだけでなく、現在不登校の子供さんや過去に不登校だった子供さんも参加することが多いので、子供目線からの話を聴くことができます。

 

「えいむ石川」の特徴は、男性の参加比率が高いことです。一般的に、他の「親の会」は男性より女性の参加者が多いので、「えいむ石川」は男性にとって非常に参加しやすい会だと言えます。また、夜7時〜10時まで開催されていますので、仕事帰りに立ち寄って話を聴いてもらえます。さらに、「えいむ石川」のフェイスブックに参加すれば、フェイスブック上で悩みを共有しアドバイスを頂けます。

 

親の会の存在は知っているけれど、参加することに迷われている方はいらっしゃると思います。どちらの会も、和室で座布団、お茶菓子をつまみながら「ゆるい感じ」で開いています。行きたいときに行って、帰りたいときに帰るイメージでOKです。どうぞお気軽にご参加ください。

 

 
6月17日(金)おーぷんはうす お茶会
場所:金沢市泉野出町 (詳細な場所はお電話でお知らせします)
時間:午後2〜5時
会費:300円
電話:090-5175-5432

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6月17日(金)えいむ石川 〜学校が苦手な子供の親の会〜
場所:小松市こまつまちづくり交流センター
時間:午後7〜10時
会費:500円
電話:090-7740-0761
備考:可能であればお菓子を持参

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書籍案内❶

2016/06/04

5人に1人が、生まれつき「ひといちばい敏感な子」(Highly Sensitive Child=HSC)だといわれています。

 
敏感であるがゆえに、「泣きやまない、眠らない」「チクチクする服、いつもと違う味を嫌がる」「相手の気持ちによく気がつく」など、HSCにはさまざまな傾向があります。

 
他の子と違うわが子に、「この子はおかしいのでは?」「自分の子育てが間違っているのでは?」と悩む親は少なくありません。学校ではADHDやアスペルガーと誤解されてしまうこともあります。

 
本書は、多くの親が抱える子育ての悩みや疑問を、子どもの“敏感さ”という面から明らかにした、日本初のHSC解説本です。

 
不登校とHSCは、深い関連性があるともいわれています。したがって、HSCを理解することは、不登校を理解する助けになります。

 
著者は、アメリカの心理学者、エレイン・N・アーロン博士。翻訳は、精神科医で、スクールカウンセラーとしても活躍する明橋大二氏です。明橋氏は、450万部を突破している『子育てハッピーアドバイス』シリーズの著者でもあります。

 

 

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「親の会」のご紹介❹ いまここ親の会

2016/06/03

加賀市にある、ニートひきこもりの会「いまここ親の会」をご紹介します。

 

「いまここ親の会」は不登校、ひきこもりの子どもを持つ家族の悩みなどの緩和、ひきこもりに対する社会の理解、行政の支援、親同士の連携、子どもの自立等の活動を行っていくことを目的に設立された会です。

 

毎月最終水曜日午後7時30分からは「月例会」が行なわれています。自分だけで悩むのではなく、他の家族の様子を知り、仲間をつくることができます。子どもへの関わり方を学びながら成長できる場所です。参加費は、一般参加は500円、会員は100円です。

 

また、毎週月曜日午後1〜4時頃まで、「たんぽぽカフェ」が開かれています。「たんぽぽカフェ」は、若者がひきこもり状態から一歩踏み出す場として作られました。基本的には、何をしてもOKです。ぼぉっとしたり、本を読んだり、誰かと会話したり。相談も承っています。参加費は無料です(飲食は有料)

 

その他、個別相談や訪問活動、避難シェルターや就労体験なども行なっているので、関心のある方は気軽にお問い合わせください。

 

 

NPO法人全国ひきこもりKHJ親の会
石川県南加賀支部「いまここ親の会」

 

場所: 加賀市山中温泉西桂木町ヌ26加賀市消防署山中分署近く
電話: 070-5633-2667
E-mail: dekunobodo@yahoo.co.jp
代表: 林昌則
支部長: 大久保卓

 

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『メイクフレンズ』〜同年代との交流〜❷

2016/06/02

それでも、学生時代は全日制の学校に通い続けることができなくても、通信制に転校して、主に家で勉強できる環境に変更することが可能です。そのため、学校を卒業すること自体にはそれほど大きな支障はないかもしれません。

 

しかし、「今までは家で一人勉強していたけれど、新たに入学した高校や大学では、新しい友達をつくり、キャンパスライフを楽しみたい」という声が現実に多くあります。新しい環境下でのコミュニケーションに対する彼らの不安を緩和し、学校生活を望み通り満喫できるようになることは、将来社会人として組織で働くことを考えた場合においては、大きな意味があります。

 

生徒の中には、「複数で会うのはしんどいけど、一対一なら話せる」「違う学校の人だったら気楽に話せる」と言う方も多くいます。そこで、「メイクフレンズ」を通して、彼らが一対一で会って話をしたり、勉強したり、遊んだりできる機会を得ることで、同年代への接し方に対する彼らの不安を、ある程度は緩和することができると考えております。

 

実際に、ここでの交流がきっかけで「不登校になる前に付き合っていた友達との交流が復活した」「参加するかどうか迷っていた修学旅行に行けるきっかけになった」という事例がありました。

 

 

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『メイクフレンズ』〜同年代との交流〜❶

2016/06/01

みんなの家庭教師では、「メイクフレンズ」を通して、同学年や同年代の交流をサポートしております。「メイクフレンズ」とは、社会性を高めることを目的とした、同学年や同年代の生徒が一対一で話したり、遊んだりできる機会のことです。

 

学校に通えなくなった後、心配されることの一つが学力の低下です。もう一つは、友達との交流が途絶えてしまったり、少なくなったりすることによる社会性の低下です。

 

まず、学力に関しては、家庭教師などを利用して学力をつけ、自分に応じた高校や大学に進学することは十分可能です。実際のところ、学校に通っていても学力の低い生徒がいる一方で、不登校でも平均以上の学力を持つ生徒も多くいます。

 

また、社会性に関しては、不登校を経験して高校や大学に入学した後で、学校に通いにくくなる場合があります。その理由の一つは、同年代の人間とのコミュニケーションに慣れていないことです。長く遠ざかっていた友達との交流が、久しぶりの学校生活に大きなギャップを与えてしまうのです。

 

 

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『親の会』のひとコマ

2016/05/31

先日、ある親の会に初めて参加された40代の男性がいらっしゃいました。ご自身の経験をもとに話された言葉がとても印象的でした。

 

「大学時代、私はいろいろと思い悩むことがあり、一年間自分のアパートの部屋に引きこもっていた時期がありました。学校にも行かず、友達が部屋に訪ねてきても居留守をつかい、決して会おうとしませんでした。


当然ながら、進級することはできず留年することになりました。もう一年大学に通うために、親に報告し頭を下げた時は、とても辛く惨めな気持ちでいっぱいでした。


そんな状況の中で、『どうにか無理やりでもやる気を出して、とにかく前に進もう、なんとかしよう』と、もがきながら生きていました。運が良かったのか、少しずつやる気を取り戻し、なんとか卒業できました。


あれから20年以上経ち、当時をふりかえり思うことは、大学時代に学んだどんな専門科目の知識より、あの小さな部屋で一人悶々と葛藤しながら過ごした時間が、社会人として今を懸命に生きる私にとって、かけがえのない一番の宝物だということです」

今週開催される「親の会」のご案内

2016/05/29

今週は、金沢市にある「おーぷんはうす」のお茶会が開かれます。

 

「おーぷんはうす」の特徴は、親の会でありながら、子供も気軽に参加できる雰囲気にあります。先日、初めて参加されたある親御さんは、「他の子供さんの話を聴きながら、自分の子供の気持ちを知ることができたような感覚がありました」と話しておられました。

 

また、各種イベントも不定期ながら行われているので、話を聴いてもらう以外の気分転換もできます。

 

関心を持たれた方は、どうぞお気軽にご参加ください。

 

 
6月3日(金)おーぷんはうす お茶会
場所:金沢市泉野出町 (詳細な場所はお電話でお知らせします)
時間:午後2〜5時
会費:300円
電話:090-5175-5432

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