再会から

再会から❸

2018/05/31

彼の言葉から気付かされること。それは、何かに没頭することが辛い状態の自分を救い、沈んだ気持ちを再浮上させるための有効な方法だということです。

 

周囲の大人は、自分の経験のコレクションをもとに、気の利いた言葉を探し出そうとします。しかし、その言葉は子どもに伝わっていないことの方が多いようです。

 

それより、子どもが没頭しやすい環境を作ってあげることが重要であると言えます。

 

子どもが没頭しやすいものは、ゲームやマンガ、アニメや動画などです。ただ、親御さんからは、ゲーム依存などを心配する声が聞こえてきます。

 

この活動報告でも以前に書きましたが、本当にしんどい時と、そうではない時を区別して考えるべきです。

 

一般的には、ゲームをする時間に関してルールを決め、それを守ることは大切です。元気な状態である時ならば、ルールを守らなければ何かのペナルティも時には必要かもしれません。

 

反対に、しんどい時はゲームであれ何であれ、好きなものに没頭させてあげることを最優先にすべきです。没頭することが、直接的に依存へ結びつくとは到底思えません。

 

それは、回復することによって、ゲーム以外の何かに注意を向けやすくなる事例が多いからです。

 

今回の彼との再会は、「好きなものに没頭すること」の重要性を改めて意識させられた時間でした。

 

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再会から❷

2018/05/30

「大学に入り、22歳になった今の自分にとっては、中学時代の辛かった2〜3年は今までの人生の一部、22分の3ぐらいにしか感じません。

 

でも、あの当時は本当に苦しくて、感覚的に1分の1と言うか、あのしんどい時間が人生の全てのように感じていたんです。本当に先のことを考える余裕が全くありませんでした。

 

だから『中学時代なんて、人生のほんの一部だよ。世界はもっと広がっていくから』と周りの大人から言われても、よく分かりませんでした」

 
では、当時の彼はどんな言葉をかけて欲しかったのでしょうか?

 

彼いわく、「おそらく、今考えても、当時の僕にかける言葉はなかったように思います。強いて言うなら、『好きなことに没頭してください』という言葉でしょうか。

 

僕の場合は、マンガに没頭していました。好きなマンガに没頭できている間は、学校のことを考えなて済みます。また、高校に進学後、新しい友達を作れた理由の一つは、共通の好きなこと、趣味があったからです」

 

続く。

 

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再会から❶

2018/05/28

先日、数年前に教え子だった男子大学生と、数年ぶりに会って話をする機会がありました。

 

彼は、中学に入学後まもなく通学できなくなり、それ以降、中学卒業まで学校へ通うことは全くなく、卒業式にも出れませんでした。

 

高校受験をして全日制高校へ進学した後は、順調に高校生活を過ごし、大学へ進学しました。そして、大学4年生になったこの春からは就職活動をしながら、資格取得の勉強をしているそうです。

 

彼は、学校へ行けなかった当時、周りの大人から次の言葉をかけられたそうです。

 

「今、あなたが見えている世界は、この世の中のほんの一部でしかないんだよ。これから高校進学・大学進学・社会人として就職と進むにつれて、見える世界はまだまだ広がっていくから。だから今苦しんでいても、きっと大丈夫だから」

 
しかし、今なら共感できるこの言葉も、当時の彼はこの言葉に全く共感できなかったそうです。

 

続く。

 

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