2015年2月の活動報告

褒めるために❷

2015/02/27

今回の褒めるポイントです。

 

◎「結果だけでなく、過程を重視する」

 

 

前回紹介したポイントのおさらいです。

 

◎「他者と比較するのでなく、過去の本人と比較する」
◎「できた部分に注目する」

 

 

 

CASE❷中学二年生 女子

 

娘は軟式テニス部に所属している。一年生の時から放課後は練習に明け暮れてきた。

 

 

そして、迎えた秋の新人戦。昨日の一回戦と二回戦を勝ち、勢いに乗って臨んだ今日の三回戦。相手は数ヶ月前の試合で対戦したことがある強豪校。前回、娘たちは彼らに大敗したので、何としても今回は勝ちたかった。

 

 

しかし、善戦するも、もう一歩のところで惜しくも敗れてしまい、目標の優勝にはおよばなかった。試合に敗れた原因の一つは、試合の終盤に娘がいくつかのミスをしてしまったことだという。

 

 

夕方、落ち込んだ表情で帰宅した娘。。。

 

さて、どんな言葉がけをしますか?

 

 

 

パターン①

 

「試合の終盤で、あんなミスをするなんて練習が足りない証拠。同じ相手に二度負けるなんて恥ずかしいと思いなさい。どれだけいい試合しても勝たないと意味がないでしょ」

 

〈改善すべき点〉

⑴「結果」だけを重視している。今までの努力の「過程」を評価していない。
⑵できなかった部分に注目している。

 

 

 

 

 

パターン②

 

「試合には負けたけど、数ヶ月前の試合に比べたら、いいプレー多かったし、かなり良くなってたよ。今まで練習してきた成果が、今日の試合に表れてたと思う。体力は確実に増えたね」

 

〈良い点〉

⑴結果よりも、これまでの努力を評価している。
⑵「数ヶ月前の娘」と「現在の娘」を比較している。
⑶良くなったところ(できた部分)に注目している。

 

 

 

 

【まとめ】

 

試合に“勝つか負けるかの結果”で評価するのでなく、“どれだけ努力したかの過程”で評価することは、「努力をしよう」とする子供の意欲を引き出します。

 

 

白か黒か、0か100かで評価することは、「努力してもどうせムダだから」とネガティブ思考につながる原因をつくります。

 

 

反対に、どれだけ努力したかで子供を評価することは、ポジティブに物事をとらえやすくさせ、逆境を乗り越える勇気を子供に与える源になります。

 

 

例えば、いきなり大きな目標を設定するより、その都度小さな目標を設定して褒める機会を増やすことは、過程を意識させるために有効です。

 

褒めるために❶

2015/02/19

今回は、日常で起こりうる状況下で、どのように接すれば褒める機会が増えるのかを考えてみようと思います。

 

今回の褒めるポイントは二つです。

 

◎「他者と比較するのでなく、過去の本人と比較する」
◎「できた部分に注目する」

 

 

 

CASE❶  中学1年生  男子

 

テスト前の部活休みということもあり、早く帰ってきた息子。テスト前でも、前回は全く勉強しなかったのに、今回は自分の部屋で勉強している様子。

 

夕食時になり、母親が息子を呼びに部屋にやってきた。

 

呼んでも返事がない。集中して勉強してるのかと思い部屋に入ると、そこにはベッドに仰向けで眠っている息子が。。。

 

がっかりしながら起こした後、息子にたずねると、どうやら30分程度は勉強したという。

 

その後は疲れてベッドに横たわり、いつの間にか寝てしまったらしい。

 

さて、ここでどんな言葉がけをしますか?

 

 

 

パターン①

 

「せっかくテスト前の部活休みなのに、30分しか勉強しないで昼寝するって、何を考えてるん?お兄ちゃんなんて、帰ってきてから今までずっと勉強してたのに。それに比べてあんたときたら。。。」

 

〈改善すべき点〉

⑴兄と比較している。

⑵できなかった部分に注目している。

 

 

 

パターン②

 

「前回よりも、勉強がんばったね。普段は、ほとんど勉強しないのに、30分間も机に向かっていられただけでもスゴい進歩だね」

 

〈良い点〉

⑴兄との比較ではなく、過去の本人との比較。

⑵できた部分に注目している。

 

 

 

【まとめ】

 

パターン②は、兄と比較せず、過去の本人と比較しています。比較する場合は、このように他者と比較するのではなく、過去の本人と比較すると褒めやすくなります。少しの成長でも認めることによって、子供は「次はもう少しがんばろうかな」と意欲が出てきます。

 

もう一つは、できた部分に注目しています。できなかった部分に注目しても、褒めることは出来ません。たとえ、30分という短い時間でも、できた部分に意識を向けるから褒めることが出来るのです。

 

確かに、昼寝しているのを見たら、がっかりする気持ちは理解できます。もっとできるはずなのにと、できなかった部分を言いたくなりますが。。。

 

たとえ少しでも、できた部分をしっかり認める。それを積み重ねていくことが大切です。

 

 

次回は、CASE❷で新たなポイントも含めて考えてみようと思います。

 

短所の向こう側に気づく❷

2015/02/11

「子供を褒めようにも、褒めるところがない。長所が見つからない」という声を聞きます。

 

褒めるためには、相手の長所に気づかなければなりません。その長所に、どのようにして気づけばいいのでしょうか?

 

そんな時、まずは短所に意識を向けてください。それから、その短所を違う角度から見るようにしてください。

 

 

例えば、周囲に鈍感な人がいるとします。

 

「あの人は空気が読めないし、本当にイライラする。かなりの鈍感だ」

 

確かに鈍感だと、周りの方にとってイライラする時があるかもしれません。でも、違う角度から見ると、どうなるでしょうか?

 

「鈍感ということは、物事に動じないし、ストレスも少なそうだ」

 

生きていくうえで、ストレスが少ないのは大きな利点ですね。このように、どこから見るかで印象がガラリと変わります。

 

 

ところで、なぜ短所が目につきやすいのでしょうか?

 

おそらく、ふだんから無意識的に、理想である誰かと比較していることが考えられます。比較してダメ出ししてしまうことによって、本来存在しているはずの長所を置き去りにしている、そんなふうに考えることもできます。

 

“他人と比較するのをやめる”

 

これは長所を見るために大切なポイントです。

 

 

「幸せとは、なるものでなく気づくもの」と、言われる方がいます。家族や友達の短所の向こう側に気づくことは、自分自身が幸せになるための第一歩なのかもしれません。

 

 

  1. 地味な素朴な
  2. うるさい→ 元気、活気がある、にぎやかな
  3. 人の意見に左右されやすい→ 柔軟な
  4. 理屈っぽい→ 論理的な
  5. 芽が出ない、即戦力でない→ 大器晩成型である
  6. 不器用な→ 地道にがんばる
  7. 飽きっぽい→ 多趣味、好奇心旺盛な
  8. のろい、仕事が遅い→ 慎重な、コツコツがんばる
  9. マザコン→ 母親想い
  10. 派手な→ 華やかな、印象に残りやすい
  11. 鈍感な→ 物事に動じない、ストレスが少ない
  12. 悪趣味な→ 独特なセンス、個性的な

 

短所の向こう側に気づく❶

2015/02/03

「不登校への対策」の中で、“短所を長所に変換して褒める”ことについて紹介しました。できない部分(短所)より、できる部分(長所)に気づくことが、褒めるうえでの基本姿勢です。今回から二回に分けて、一般的に知られている様々な短所を、魅力的な長所に変換していきます。すでに存在している、素晴らしい部分に気づくための助けになれば幸いです。

 

  1. しつこい→ 粘り強い、最後までやり遂げる
  2. 八方美人→ 誰とでも仲良くできる
  3. 行き当たりばったり→ 臨機応変に対応する
  4. 優柔不断→ 優しい、思慮深い
  5. 頑固→ 意志が強い、ぶれない
  6. 気が小さい→ 謙虚、慎重である
  7. 気弱で頼りない→ 温厚である
  8. 要領が悪い→ マイペースである
  9. 行動力がない→ じっくり考える
  10. せっかち→ 頭の回転が早い
  11. 堅苦しい→ 堅実である
  12. 強引→ リーダーシップがある

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