2015年9月の活動報告

不登校をポジティブにとらえる❷

2015/09/28

これは中学生の途中から高校生にかけて不登校を経験したある生徒の経験談です。

 

 

彼女は高校を中退した後、高校認定試験に合格して、その後大学生になりました。そして、就職活動の時期になり、希望する会社を二十社近く受けたそうです。

 

しかし、ほんの一社からも内定をもらえることはありませんでした。

 
「こんな自分なんかを雇ってくれる会社なんてあるわけがない」

 

彼女は、不登校をしていた事が原因で自分に自信が持てずにいました。

 

そのため、面接官の質問に対して、はっきり聞こえない小さな声で答えてしまったり、自己PRを問われても全くできませんでした。

 

「自分には何もない。自己PRできる長所なんて何も見つからない」

 
そんな苦しい時に、ある不登校を経験した方からのアドバイスがあったそうです。

 

「不登校を乗り越えたこと自体に価値があるのだから、その点を自己PRして、きちんとそれを認めてくれる会社で働けばいい」

 
彼女にとっては目から鱗でした。

 

「不登校の経験=マイナス材料のはずだったものが、自分にとって強みになるなんて」

 
その後、彼女は「不登校の辛く苦しい経験を乗り越えたことで自分がどのように成長したのか」そして「不登校を克服したことによって今後の困難にもしっかり対応できる人間である」ということを面接時に伝えることができるように練習しました。

 
数ヶ月後、彼女は内定を得ることができました。

 

 

この経験談から分かることは、ネガティブと考えていた不登校は別の角度から見るとポジティブに考えられるということです。

 
不登校は、生徒や親御さんにとって大きな壁になるかもしれません。しかし一方で、それを乗り越えることによって、大きな成長をするための機会になり得るのです。

不登校をポジティブにとらえる❶

2015/09/21

子供が不登校になって、喜ぶ親御さんはいません。

 

もちろん、子供自身も非常に辛いでしょう。

 

よって、『不登校=ネガティブ』

 
ふつうは、このように考えてしまいます。

 

確かに短期的に見れば、勉強が遅れてしまい高校受験や大学受験が不利になったり、学校での人間関係が希薄になったりします。

 

また、高校生の場合は進級や卒業が出来なくなる可能性もあります。

 

 

『不登校=ポジティブ』

 
こんなふうに考えることはできないでしょうか?

 
例えば、「不登校を乗り越えることによって、不登校前より親子の絆が強まった」という声を不登校経験者からよく聞きます。

 

確かに不登校になった直後は、親子関係がギクシャクするかもしれません。親子間で、ろくに口をきかなくなることもあるようです。

 

でも長期的に見て、不登校をきっかけに親子の関係を見直すことができれば、以前より素敵な親子関係を築くことが可能になります。

 

不登校になった時は、どうしても物事を短期的に考えて落ち込みがちになります。しかし、長期的に考えることができれば、ポジティブな面も徐々に見えてくるのです。

不登校の生徒数が二年連続で増加

2015/09/14

平成26年度に、病気や経済的理由以外で年間30日以上欠席した不登校の生徒数が二年連続で増加したことが、文部科学省の学校基本調査で分かりました。

 
小中学生の不登校は、前年度より3285人増加して12万2902人になり、全生徒数に占める不登校の割合は0.04%増加の1.21%になりました。

 
そのうち、小学生に占める不登校の割合は0.39%で約255人に1人が不登校、中学生の場合は2.76%で約36人に1人が不登校とのことです。

 
石川県内では、小学生の不登校が前年度より35人増加の287人、中学生の不登校が25人増加の961人となり、いずれも過去最多となっています。

 
また、石川県内の小学生に占める不登校の割合は0.47%、中学生の場合は2.92%で、いずれも全国平均より高くなっています。

 
不登校の生徒数が増えている原因としては、これまでの学校復帰一辺倒の選択肢から、フリースクールへ通わせるといった他の選択肢が徐々に浸透しつつあることも一因にあるかもしれません。

 

 

 

ところで、長期的に見て、不登校の問題は改善されているのでしょうか?

 
小中学生の不登校は、一番多かった2001年度の13万8733人と比較すると、1万6000人減少しており、一見改善されている印象をうけます。

 
しかし、「少子化」のために小中学生の人数自体が減少しているため、数だけを見ていても改善されたかどうか判断できません。全生徒数に占める不登校の生徒数の割合を見て判断する必要があります。

 

そこに注目して見ると、不登校の生徒数の割合そのものはこの十数年間ほとんど変わっていないことが分かります。

 
文科省は毎年多くの税金を不登校対策のために使っています。ところが、これまでの政策が果たして有効だったのかというと、首をかしげたくなります。

親御さんからの質問❸

2015/09/07

質問〉

子供がときどき学校を休みます。「学校に行きたくないなら休めばいいよ」と子供に伝えたいのですが、実際はためらってしまい伝えられません。やはり今後の進学・将来の就職を考えると、子供は学校へ通うべきだと考える自分もいます。また、現在の苦しみを乗り越えることが、子供の成長につながるのでは、とも考えてしまいます。

 
〈返答〉

質問ありがとうございます。そうですね、親御さんのためらう気持ちはとても理解できます。学校を休むことで、勉強が遅れることは想像できます。勉強が遅れたら、進学に影響があるかもしれません。

 

しかし、ここで第一に考えるべきは、勉強より子供の体調です。多くの場合において、精神的に不安定になると、体にも影響が出てきます。体調が悪くなれば、勉強どころではなくなります。将来の進学や就職は、“心身ともに健康である”という大前提が必要になることは言うまでもありません。

 

確かに、苦しみを乗り越えることによって、成長するという考え方は間違っていません。

 

ただ、全員がそのように出来るとは限りません。実際、苦しみを乗り越えて成長する前に、病気になったり、最悪自殺を考えてしまう人間もいるのです。

 

世の中には、苦しみや痛みに対して、気質的に耐性がある方もいれば、非常に繊細で敏感な方もいます。不登校になりやすいのは後者だと言われています。

 

特に、繊細で敏感な子供に対して「学校へ行くのが辛かったら休んでいいよ」「命かけてまで学校へ行かなくていいよ」と定期的に伝えることは、子供の気持ちに寄り添い、心理的不安やプレッシャーを和らげる効果が期待できます。

 
「辛い時、苦しい時は我慢しなくていいよ、と親に言われてから逆に学校へ行きやすくなった。楽になった」
ある生徒の言葉です。

 

したがって、「辛かったら学校休んでいいんだよ」と前もって伝えることは、子供が学校へ行きやすくなるために、非常に有効な手段なのではないでしょうか。

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