活動報告

職業を知ろう!No.2『加賀象嵌作家』❶

2016/11/21

今回の「職業を知ろう!」は、加賀象嵌(かがぞうがん)作家です。今日から数回にわたり、加賀象嵌作家である坂井天心さんへのインタビューを掲載します。

 

『加賀象嵌(かがぞうがん)』をご存知でしょうか?『加賀象嵌』とは、石川県金沢市に伝わる伝統工芸技法の一つで、高度な技術が必要とされます。

 

象嵌(ぞうがん)とは、金属の表面を彫り、できた溝にほかの金属をはめこんで、いろいろな模様を作り出す技のことです。「象」の字には「かたどる」、「嵌」の字には「はめる」という意味があります。

 

日本の象嵌産地には、金沢の他に、高岡や京都、熊本などがあります。藩政時代、現在の金沢市笠市町と安江町の辺りは、多くの象嵌師が住んでいたことから、象眼町(ぞうがねまち)と名付けられていました。「ずがねまち」とも「ぞうがんまち」とも言われたそうです。

 

石川県には、坂井さんをはじめ、今も象嵌作家さんが活躍しております。花器やオブジェ、ペンダントやピアス、ブレスレットなどのアクセサリー、スプーンや箸置き、ネクタイピンなど、様々な加賀象嵌作品や商品があります。

 

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「ギャラリーセーブル」のホームページ

http://www.gallerysable.jp

 

 

 

ーー坂井さんが、この職業を目指したきっかけを教えて頂けますか?

 

坂井さん  実は、私の父も加賀象嵌作家なんです。そのため、物心ついた時から、父が仕事をする姿を間近で見て育ちました。朝から晩まで、父の作業部屋からコンコン、カンカンと音がするのを聞きながら、「いったい何をやっているんだろう?」と(笑)。とにかく、学生時代は「絶対に父と同じ職業には就きたくない」と思っていました。

 

ーーなぜ、当時そのように思われたのですか?

 

坂井さん  伝統工芸というものに、全く関心を持てなかったというか、本当に嫌でした。加賀象嵌という伝統工芸が何なのかを、知ろうとさえしませんでした。正直言うと、伝統工芸の香りがする金沢という街そのものが、当時は好きではありませんでした。だから、高校卒業と同時に逃げるように金沢を離れ、名古屋に行きました。それ以来、数年前まで名古屋に住んでいました。ちなみに、前職は伝統工芸とは全く関係のない仕事でした。

 

ーーそうだったんですね。その後、何がきっかけで金沢に戻ってこられたのですか?

 

坂井さん  金沢を長い間離れ、遠方で働くうちに、伝統工芸に対する自分の考え方に変化があったのかもしれません。いろいろ迷って考えた末に、金沢に戻って父の後継者になり、加賀象嵌の技術を受け継ぐことを決断しました。

 

続く。

 

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