活動報告

今、不登校をふりかえって〜子供の視点と親の視点〜 No.2 ❽

2016/09/18

ーー学校に行けなくなった当時と現在を比較すると、娘さんはどんなふうに変わり成長されましたか?

 

杉田さん母  人前での対応が変わったように思います。昔は、複数の人たちの前で話すことが、もっと難しかったのですが、現在はわりと普通に話しているようです。親の会などで、娘より年上の人と会って話をする機会があったことが影響しているのかもしれません。

 

ーーそれでは、現在と当時比較して、お母様ご自身で変わった思われるところはありますか?


杉田さん母  「見守る」ことが、昔より出来るようになったと思います。

 

ーーなぜ「見守る」ことが出来るようになったのですか?

 

杉田さん母  「見守る」ことが、子供が元気になるために、そして近い将来、自立するために必要であることに気付いたからです。

 

ーー「見守る」を具体的に言うと、どんな感じですか?

 

杉田さん母  「そっとしておく」ということでしょうか。親は、つい先回りしていろいろ言ってしまいがちです。でも、それが子供の気持ちに沿ったものでないと逆効果になります。「見守る」ことは、子供の感情に共感するということだと思います。

 

ーー「見守る」=「何もしないで放っておく」ということではないということですね。「見守る」という基本姿勢が、子供が元気になるために必要なことに気付かされます。

 

杉田さん母  はい。子供がある程度元気になった後も、見守る意識を持って、あれこれ言いすぎず、余計なことをしないようにしています。子供に命に危害が及ぶようなこと以外は言いすぎず、これからも「見守る」意識を保っていきたいです。そして、子供が何かを話す時は、ていねいに思いを聴こうと考えています。

 

ーー最後の質問になりますが、現在、不登校の子供を持ち、悩まれている親御さんに対してどのような言葉をかけますか?また、不登校で苦しんでいる生徒さんに対しては、どのような言葉をかけますか?

 

杉田さん母  親御さんに対しては二つあります。一つは、「親の気持ちが学校にとらわれている間は、子供が元気になることはありません」です。もう一つは、「子供が苦しんでいるにもかかわらず、それを押して学校に行かせたい理由は何ですか?」です。「子供が今、生きていること」に感謝する気持ちを思い出してもらいたいです。

 

ーー不登校の子供さんに対しては、どんな言葉をかけたいですか?

 

杉田さん母  「自分がやりたいこと、好きなことを見つけてください」です。何もないことが一番辛いと思います。娘もそうでしたが、好きなことに夢中になっているうちに、どんどん元気になっていくのだと思います。ゲームでもアニメでも、音楽でもスポーツでも何でも良いと思います。親は子供の好きなことを否定せず、「見守る」意識を持って接して頂きたいです。

 

ーー今日は長時間のインタビューにご協力頂き、本当にありがとうございました。

 

(聞き手・工藤拓哉)

 

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